「法事」と「法要」の違い
「法事」と「法要」は、仏教の宗教行事に関連する日本語の言葉で、しばしば使われますが、それぞれに特定の意味があります。
「法事」は、広義には仏教のすべての宗教行事を指す言葉です。一般的には、仏教における儀式、祭事、またはそれに類するもの全てを指します。例えば、仏教における様々な行事や儀式、教えの学習、布施、護摩行、瞑想などが含まれます。
「法要」は、特定の目的を持った仏教の儀式を指します。具体的には、亡くなった人のための追悼の儀式や祈祷、または特定の記念日やイベント(例えば、仏陀の誕生日など)のための儀式を指すことが多いです。その目的は、亡くなった人の冥福を祈ったり、仏教の教義を学び直すことで、教義に従った生活を送ることを再確認することにあります。
両者の違いは、範囲と特定性にあります。「法事」は広範で、仏教の宗教行事全般を含みますが、「法要」は特定の目的や状況に対応した宗教行事を指します。
それぞれの意味
「法事」の意味
「法事」は、仏教の儀式全般を指す言葉で、主に仏教の教義を学ぶため、または仏教的な規範に従った生活を送るための宗教行事を指します。その範囲は非常に広く、特定の形式や目的に限定されるものではありません。
具体的には、「法事」には以下のようなものが含まれます。
- 「読経」や「勤行」:これは経典の唱えられる儀式で、仏教の教義を理解し、それを実践するための指導を受けることを目的としています。
- 「忌日法要」や「年忌法要」:これは亡くなった人のために行われる儀式で、その人の冥福を祈り、生前の功徳を讃えます。
- 「施餓鬼」:これは餓鬼(亡くなった霊魂)に食物を供え、その苦しみを救済するための儀式です。
- 「仏誕生日」や「涅槃会」などの重要な仏教の記念日に行われる祝典。
これらの「法事」は、全てが必ずしも特定の形式に従うわけではなく、各宗派や地域により形式や方法が異なることが多いです。しかし共通しているのは、すべてが仏教の教義を理解し、それを実践するため、または仏教的な規範に従った生活を送るためのものであるという点です。
「法要」の意味
「法要」は、特定の目的や状況に対応した仏教の儀式を指します。その目的は主に、亡くなった人の冥福を祈ることや、特定の記念日やイベントを祝うことにあります。
具体的には、「法要」には以下のようなものが含まれます。
- 「葬式」や「告別式」:これは、直接的には死者の冥福を祈る儀式ですが、また同時に遺族や親族が故人を弔い、生前の人との関係を見つめ直す機会でもあります。
- 「命日法要」または「忌日法要」:これは、故人の死後の特定の記念日に行われる儀式で、故人の冥福を祈り、生前の人との関係を見つめ直す機会を提供します。
- 「初七日」、「四十九日」、「一周忌」、「三回忌」、「七回忌」など:これらは、死後の特定の日数や年数ごとに行われる儀式で、故人の冥福を祈ると同時に、遺族や親族が故人との絆を再確認し、喪失感を癒す機会を提供します。
- 「盂蘭盆会」(うらぼんえ)や「お盆」:これは、故人の霊を迎え入れ、冥福を祈る儀式です。
- 仏陀の誕生日(花まつり)や涅槃会などの仏教の重要な記念日に行われる儀式。
これらの「法要」は、全てが必ずしも特定の形式に従うわけではなく、各宗派や地域により形式や方法が異なることが多いです。しかし共通しているのは、それぞれが特定の目的や状況に対応した仏教の儀式であるという点です。
「法事」と「法要」の使い方・使用例
「法事」の使用例
- 「今日はお父さんの三回忌の法事があるから、お寺に行ってきます。」
- 「毎年お盆には家族で墓参りと法事を行っています。」
- 「今週末には寺で涅槃会の法事が行われます。」
- 「お寺では、四十九日の法事のために、特別な読経が行われました。」
「法要」の使用例
- 「来週は祖父の一周忌の法要を行う予定です。」
- 「お寺で母のための49日の法要が行われました。」
- 「今日は初七日の法要で、親戚一同が集まりました。」
- 「仏陀の誕生日を祝う法要がお寺で開催されます。」
「法事」と「法要」に似た言葉
- 供養: 亡くなった人々や先祖、あるいは動植物などの霊を慰め、報いる仏教的な儀式。
- 忌引: 亡くなった人の命日などの記念日に、その人を偲び供養する日。家族などが集まって法要を行うことが一般的です。
- 回忌: 亡くなった人の死後の特定の年数ごとに行われる法要。初回忌、三回忌、七回忌などといった区切りで執り行われます。
- 読経: 仏教における経典を読誦する宗教的な行為。法事や法要などの儀式でよく行われるものです。
「法事」と「法要」の違いに関するみんなのツイート
今日は法事だった。個人的楽しみ、お坊さんの説法。今回は法事と法要の違いについて。お仏壇に手を合わせるとか、故人を想うことは全て法事。法事のうち、お経があるのが法要。これを婆ちゃんの3回忌になぞらえてうまいこと話してた。
今年高校生の従姉妹は話長ぇ〜と思ってたらしい。高校生ぽくて良い— Nananaman🤾♀️ (@nananaman58) June 25, 2023
クイズに出るかも豆知識
「法要」と「法事」の違いは?「法要」は
故人を偲び、遺族や親族、知人などが参列して寺院による読経や焼香を行なう『儀式』のことを言います。「法事」は
法要と法要後の会食までをあわせた一連の『行事』を指す言葉です。
つまり、法事の中には法要も含まれています。— お返しナビ「香典返し専門店」 (@okaeshinavi) July 7, 2022
供物を捧げて祈るのが供養。僧侶が読経して供養するのが法要。法要に会食が加わると法事。供養は知っていたけど法要と法事の違いは今日知った
— モフ `ω` (@mof_earth) October 21, 2021