「コリアンダー」と「パクチー」の違い。それぞれの特徴とは？

パクチー 食材
2023.07.12

「コリアンダー」と「パクチー」の違い

「コリアンダー」と「パクチー」は、言葉の使い方と地域によって微妙に意味が異なりますが、基本的には同じ植物を指しています。学名は「Coriandrum sativum」で、セリ科の一年草です。

日本においては、「パクチー」は一般的にその葉を指し、一方「コリアンダー」は種子を指すことが多いです。葉は香りが強く、特にアジア料理でよく使用されます。ベトナムのフォーやタイのカオパッドなど、パクチーの風味が特徴的な料理も多いです。

一方、コリアンダーの種子は香りがまろやかで、スパイスとして世界各地の料理に使用されます。特に中東やインド、南ヨーロッパの料理でよく使われます。粉末にしたコリアンダーはカレーのスパイスとしても用いられます。

ただし、これらの用語は地域や文化により異なる使われ方をすることがあります。例えば、英語圏では「コリアンダー」(coriander)は全体の植物を指し、「シランドロ」(cilantro)が特に葉を指す言葉として使われます。このため、レシピや食材の説明を読む際には、使用されている地域や文化のコンテクストを理解することが重要です。

それぞれの定義や特徴

「コリアンダー」とは？

「コリアンダー」は、セリ科の一年生草本で、学名はCoriandrum sativumといいます。この植物は全体が強い香りを持ち、そのため食材やスパイスとして広く使用されています。

葉と茎

コリアンダーの葉と茎は生で使用されることが多く、特にアジアの料理でよく使われます。葉には特異な強い香りがあり、その香りは好き嫌いが分かれることもあります。日本ではこれらの部分は特に「パクチー」と呼ばれることが多いです。

種子

コリアンダーの種子は丸い形をしており、一般的には乾燥させた後で使用されます。種子は葉とは異なり、香りがややまろやかでスパイスとしての風味があります。これらの種子はホールで使用することもあれば、粉砕して使用することもあります。カレーやラグーなどの料理でよく使われます。

根

コリアンダーの根もまた、料理で使用されます。これらは通常、洗ってから細かく刻み、特にタイ料理で使われます。

また、コリアンダーには抗酸化作用や抗菌作用があるとされ、健康に良いとされています。ただし、一部の人々は遺伝的な理由からコリアンダーの香りを石鹸のように感じ、好まないことがあります。これは、特定の遺伝子の変異が影響していると考えられています。

「パクチー」とは？

「パクチー」は、一年草のセリ科の植物で、学名はCoriandrum sativumといいます。一般的にはこの植物の新鮮な葉や茎を指します。日本では特に「パクチー」の名称で親しまれていますが、英語圏では「シランドロ」(cilantro)と呼ばれることが多いです。

強い香りと風味

パクチーの最も特徴的な要素はその独特の香りと風味です。これは、一部の人々には新鮮でレモンのような風味に感じられ、また一部の人々には石鹸のような風味に感じられます。この感じ方の違いは遺伝的要因によるものと考えられています。

料理への使用

パクチーの葉と茎は、アジア料理を中心に世界各地の料理で使用されます。特に、ベトナム料理、タイ料理、メキシコ料理でよく見られます。生のままサラダやスープのトッピングにしたり、料理の最後に加えて香りを引き立てたりします。

栄養価

パクチーにはビタミンA, C, Kが豊富に含まれています。また、少量のミネラル（カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン）も含まれています。

抗酸化作用と抗菌作用：パクチーには抗酸化作用と抗菌作用があるとされ、健康に良いとされています。

ただし、パクチーに対する好みは人によって大きく異なることを覚えておくことが重要です。一部の人々はその香りを好む一方、他の人々はその風味を苦手とすることがあります。

「コリアンダー」と「パクチー」が使用された料理

「コリアンダー」を使った料理の例

  • カレー：コリアンダーの種子は、カレーパウダーの主成分の1つです。その香りと風味はカレーに深みを加えます。
  • モロッコのタジン鍋：コリアンダーの種子は伝統的なモロッコ料理であるタジン鍋によく使用されます。
  • ピクルス：コリアンダーの種子は、ピクルスやマリネにもよく使われます。独特の風味が加わります。
  • シチュー：コリアンダーの風味は、ゆっくり煮込んだ料理に深みと香りを加えます。
  • クッキーやパン：一部の地域では、クッキーやパンにコリアンダーの種子を使用します。風味が独特で、素晴らしい結果をもたらします。

「パクチー」を使った料理の例

  • ベトナムのフォー：パクチーはこの香り豊かなスープのトッピングとして欠かせません。
  • タイのカオパッド（チャーハン）：パクチーはカオパッドの風味を引き立てます。
  • サルサ：新鮮なパクチーはメキシコのサルサやガカモレによく使用されます。
  • 中華風サラダ：パクチーの香りがアジア風のドレッシングとよく合います。
  • インドのチャツネ：パクチーは多くのインドのチャツネやソースの材料として使われます。

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