「金利」と「利息」の違い
「金利」と「利息」は両方とも金融に関連する用語で、貸し借りの取引において非常に重要ですが、それぞれ少し異なる意味を持っています。
金利は一般的に、貸し出し(または借入)の金額に対するパーセンテージを指します。これは資本コスト、つまりお金を借りるための「費用」と言い換えることができます。
金利は通常、年率(APR)で表され、年間を通じて貸し出し(または借り入れ)の金額に適用されるパーセント率を示します。
金利は様々な金融商品や金融市場で用いられます。例えば、銀行が預金者に支払う貯蓄預金の金利、銀行が借り手に融資をする際の貸出金利、または政府が発行する国債の利回りなどがそれに該当します。
一方利息は、貸し出し(または借り入れ)の金額に対して時間とともに蓄積される金額を指します。これは貸し手が借り手に対して融資の「利益」または「報酬」を取るためのもので、通常、元本(借りた金額)に金利を適用して計算されます。
例えば、あなたが銀行から10万円を1年間借りて、その年間金利が5%であるとします。その場合、あなたは1年後に10,000円に5%をかけた5,000円の利息を支払うことになります。この5,000円が利息です。
要約すると、金利は基本的に借金の「費用」を示すパーセント率であり、利息はその借金から発生する実際の費用(つまり、支払わなければならない金額)を指します。
それぞれの意味
「金利」の意味
「金利」とは、基本的にお金を貸すことや借りることの「価格」を表現するために使われるパーセント率のことを指します。これは借り手が借りるために支払う「費用」、あるいは貸し手が貸すことで得られる「報酬」を示します。
具体的な計算では、金利は通常年率(annual percentage rate, APR)で表現され、貸出(または借入)の金額に適用されます。例えば、年率5%の金利で10万円を借りた場合、1年間で5000円(10万円の5%)の金利が発生します。
さまざまな種類の金利が存在します。以下にいくつか例を挙げます:
- 単利:単利は借りた元本だけに金利が適用されるタイプです。元本と金利が時間とともに分離されて計算されます。
- 複利:複利は金利が元本に加えられ、次の期間の金利計算に元本とともに利用されるタイプです。これは「利子が利子を生む」状況を作り出します。
- 固定金利:この金利は借り入れ期間全体で一定のままです。これは住宅ローンや自動車ローンなどの長期ローンでよく見られます。
- 浮動金利(または可変金利):この金利は特定の指標(たとえば、金融市場の平均金利)に連動して上下します。これはクレジットカードや一部の住宅ローンで一般的です。
金利は金融市場において重要な役割を果たします。それは貯蓄、投資、ローン、国債、その他多くの金融商品の価格設定に影響を与えます。
また、金利は中央銀行によって用いられ、経済の安定と成長を促進するための主要な政策工具でもあります。中央銀行は金利を調整することで、インフレを抑制したり、雇用を促進したり、経済成長を刺激したりします。
「利息」の意味
「利息」とは、貸し借りの取引において貸し手が得る報酬や借り手が返済するコストの一部を指す金額のことを言います。利息は基本的に、借りた(または貸した)金額(元本)に対するパーセント率(金利)を適用して計算されます。
例えば、ある人が銀行から10万円を1年間、年利5%で借りたとすると、その1年間で生じる利息は10,000円 * 5% = 5,000円となります。つまり、借り手は元本の10万円に加えて、5,000円の利息を支払わなければならないということになります。
利息は借りた期間に応じて計算され、期間が長ければ長いほど、また金利が高ければ高いほど、支払う利息は増えます。
なお、利息の計算方法には主に「単利」と「複利」の2種類があります。
- 単利:この方式では、利息は元本だけに対して計算されます。元本が返済されない限り、利息は時間とともに一定のまま増え続けます。
- 複利:この方式では、利息が元本に加算され、次の期間の利息計算に利用されます。つまり、「利子が利子を生む」状況が生まれ、時間とともに急速に増加します。
利息は金融市場の動きとともに変動し、金利が高ければ高いほど、また借入期間が長ければ長いほど、発生する利息の総額は増えます。したがって、金利と借入期間は借り手が支払うべき総コストを大きく左右します。
「金利」と「利息」の使い方・使用例
「金利」の使用例
- 銀行からの住宅ローンの金利が2%に設定されています。
- 私のクレジットカードの金利は年間15%で、これは業界平均よりも高いです。
- 国債の金利が低下すると、その国の債券は投資家にとって魅力的でなくなります。
- 高い金利は貯蓄を奨励し、消費を抑制する傾向があります。
「利息」の使用例
- 私の学生ローンの利息は年間に数千円に上ります。
- この預金口座は年間1%の利息を提供しています。
- 彼女は複利を利用して、利息が元本に加算される投資を選びました。
- 支払いが遅れると、クレジットカードの未払い残高に対して利息が発生します。
「金利」と「利息」に似た言葉
- 利率: 金利の別称で、貸し借りに際して発生する利息の割合を指す。
- 元金: 貸し借りや投資の際の基本となる金額。利息はこの元金に対する割合で計算される。
- 複利: 利息が元金に加算され、その合計に対してさらに利息が計算される方式。将来の利息が現在の利息にも影響する。
- 単利: 元金に対して一定の期間ごとに一定の利息が付く方式。利息が複利のように増えない。
- 割引率: 貸金などの価格を下げる割合。金利とは逆に、元金からどれだけ値引きするかの割合を示す。
「金利」と「利息」の違いに関するみんなのツイート
>返済しても元本が増えていくと言う現象が起きる
元本は増えません。住宅ローンのしくみ、金利と利息の違い、利息の計算式を知っていたら。こんな誤解はしないかと。とりあえず、元金と利息の区別からやり直しですね。 https://t.co/N8onGx4cVm pic.twitter.com/cULMcL8J6O
— 池上秀司(イケガミヒデジ) (@ikegamihideji) January 4, 2023
金利は低ければ低いほど、利息が少なくなり、総返済額も少なくなります。例えば1,000万円を借りて35年で毎月元利均等返済をしていく場合、金利が4%の場合と3%の場合では総返済額で約244万円の違いが出てきます。
— アパマン@フリーエージェント (@kitouryou) March 22, 2023