「謄本」と「抄本」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します！

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2023.08.07

「謄本」と「抄本」の違い

「謄本」と「抄本」は、いずれも公的な文書や記録をコピーしたものを指しますが、それぞれの用途や性質は異なります。

「謄本」は、公的な記録（例えば、戸籍や土地の登記簿など）の正確なコピーを指します。これは通常、政府の機関が発行します。謄本は元の記録と全く同じ内容を持つため、公的な証明書として広く認められています。

一方「抄本」は、記録の一部または全体を抜粋したものを指します。抄本は、必要な情報のみを抽出したり、原本から部分的に情報を引用したりするために用いられます。抄本は全体の情報を提供しないため、公的な証明としての価値は謄本ほどではありません。

以上のように、「謄本」と「抄本」は似たような概念ですが、それぞれの性質や用途は異なります。それぞれの文書が必要となる状況や目的に応じて適切に使い分けることが重要です。

それぞれの意味

「謄本」の意味

「謄本」は、元の文書または記録の正確なコピーを指します。具体的には、公的な記録（例えば、戸籍や土地の登記簿など）のコピーであり、公的な証明書としての役割を果たします。

謄本は通常、政府の機関や公的な機関によって発行され、その記録が正確であり、元の記録と全く同じ内容を持つことを保証します。したがって、謄本は法的手続きや手続きのために、元の文書の信頼性と同じレベルの信頼性を提供します。

例えば、土地や家を買う際には、物件の所有権が売主にあることを証明するために、土地・家屋の登記簿謄本を提出することが求められます。また、結婚や離婚などの手続きでは、個人の戸籍謄本が必要になることがあります。

ただし、謄本は通常、発行日時点での情報のみを反映します。そのため、発行後に元の記録が更新された場合、その更新情報は謄本には反映されません。そのような情報を得るためには新たな謄本を取得する必要があります。

「抄本」の意味

「抄本」は、元の文書や記録の一部または全体を抜粋または引用したものを指します。原本の一部の情報だけを取り出したものであり、必要な情報のみを抽出したり、原本から部分的に情報を引用したりするために用いられます。したがって、「抄本」は、元の記録や文書の全体ではなく一部の情報を提供します。

ただし、抄本が提供する情報は元の文書の一部であるため、その情報の全体像を理解するためには原本を参照することが必要となる場合もあります。そして、その情報の範囲やどの部分が抜粋されているかは、抄本を作成する目的や状況によります。

なお、抄本は、原本全体を提供することが不適切または不可能な場合、あるいは特定の部分の情報だけが必要な場合に役立ちます。しかし、抄本は原本の全体的な内容や文脈を必ずしも反映しないため、原本と同等の法的な証明力は持ちません。

「謄本」と「抄本」の使い方・使用例

「謄本」の使用例

  • 役所から戸籍謄本を取得するために申請を行いました。
  • 結婚するためには、出生証明書の代わりに戸籍謄本が必要です。
  • 彼は自分の会社を設立するために、商業登記簿謄本を申請しました。
  • 土地の売買には、土地登記簿謄本が必要となります。
  • 相続手続きを進めるために、父の戸籍謄本を取り寄せました。

「抄本」の使用例

  • 図書館で見つけた古文書の抄本を読んでみました。
  • 研究のため、貴重な古文書の抄本を作成しました。
  • 大学の講義で使われる教科書は、古典文学の抄本を含んでいます。
  • 原本が非公開のため、公開されている抄本から情報を得ました。
  • 会議での発表内容の抄本が配布されました。

「謄本」と「抄本」に似た言葉

  • 写本（しゃほん）：手書きで書かれた本や文献のコピー。特に、古文書や古典文学などを手書きで複製したもの。
  • 正本（せいほん）：契約書や文書などのオリジナル。複製や写しの元となる最初の本。
  • 副本（ふくほん）：正本から作成された複製。正本と同じ内容を持つが、法的には正本に劣る場合がある。

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