「防水」と「撥水」の違い
「防水(ぼうすい)」と「撥水(はっすい)」は、しばしば混同されるが、実際にはそれぞれ異なる性質を指します。
防水は、物体が水やその他の液体に対して全く浸透しない性質を指します。防水されたアイテムは長時間の露出や水圧にも耐えることができます。
例えば、潜水時に使用する時計や携帯電話は防水性能が必要となります。
一方、撥水は物体が水をはじく性質を指します。撥水された表面は通常、水滴がパールのように丸くなって転がり落ちます。しかし、撥水性は防水性ほど強力ではなく、長時間の露出や高い水圧には耐えられません。
例えば、雨具やアウトドア用の衣料品はしばしば撥水処理が施されています。
したがって、主な違いはその耐久性と用途にあります。防水は完全な水分からの保護を提供し、撥水は一時的な保護を提供しますが、持続的な水分に対しては完全な保護を提供しません。
それぞれの意味
「防水」の意味
「防水」は物体が水やその他の液体を完全に阻止する特性を指します。この特性は、特定の物質を液体が浸透するのを防ぐコーティングやシールによって達成されます。防水製品は、完全に水に浸けても内部に水が侵入しないように設計されています。
防水の特性は製品によって異なります。一部の製品は一時的な水への曝露に耐えられますが、他の製品は水中で使用するために特別に設計されています。例えば、防水の腕時計やカメラは、特定の深さの水中で一定時間動作することができるように設計されています。
防水性は、通常、IPコード(国際保護マーキング)という規格に基づいて評価されます。この規格は、物体が固体や液体の侵入にどの程度耐えられるかを定義しています。例えば、IP68という評価を受けたデバイスは、完全に防塵であり、また一定の条件下で水に浸けることができます。
さらに、一部の製品では「防水」と「耐水」の区別があります。「耐水」は、製品が水滴や一時的な浸水に対応できることを示す一方、「防水」は、製品が恒久的な水への曝露に対応できることを示します。
ただし、どの程度の防水性が必要かは使用環境や目的によりますので、製品を選ぶ際にはそのスペックや評価を確認することが重要です。
「撥水」の意味
「撥水」は、物体が水をはじく特性を指します。この特性は、水が表面に接触したときに水滴が丸くなり、表面を滑るようになることで観察できます。この現象はしばしば「ロータス効果」と呼ばれ、自然界のロータスの葉などに見られます。
撥水性は主に表面のテクスチャと化学的性質によって決まります。特に粗いまたは微細なテクスチャを持つ表面は、水滴が完全に接触するのを防ぎます。これにより、水滴は表面の上で浮遊し、容易に動かすことができます。また、水をはじく化学物質(ハイドロフォビックな物質)も撥水性に貢献します。
撥水性は、アウトドアギアや建築材料、電子機器など、さまざまな製品で利用されています。これらの製品は、雨やスプリンクラーからの水滴、飲み物のこぼれなど、一時的な水への接触に対抗できます。ただし、撥水性は防水性ほど強力ではないため、撥水製品は長時間の露出や高い水圧には耐えられません。
なお、撥水とは異なり、「超撥水」または「スーパーハイドロフォビック」な表面は、非常に高い水はじき性を示します。この表面は、ほとんどまたは全く水を吸収せず、水滴は完全に球形になり、表面からはじかれます。
「防水」と「撥水」の使い方・使用例
「防水」の使用例
- この腕時計は防水機能がありますので、泳ぐときでも身につけていられます。
- 私たちはキャンプ中に防水テントを使用しました。
- スマートフォンはIP68防水仕様で、一時的な水中での使用も可能です。
- この防水バックパックは雨の日でも中身を保護します。
- 私の新しいランニングシューズは防水で、悪天候でも快適に走ることができます。
「撥水」の使用例
- 彼のジャケットは撥水性があり、軽い雨なら気にせずに歩けます。
- 撥水スプレーを使って、帽子を雨から保護しました。
- これらの撥水カーテンは、水滴をはじきます。
- 我が家の窓ガラスは撥水コーティングが施されていて、雨水が滑り落ちます。
- 撥水性のあるテーブルクロスは、こぼれた液体を簡単に拭き取れます。
「防水」と「撥水」に似た言葉
- 耐水(たいすい):水に対する抵抗性があること。一定の水圧下である程度の時間、水の侵入を防ぐことができる性能。
- 防湿(ぼうしつ):湿気が内部に侵入しないようにする技術または性能。特に電子機器や食品の保管などで重視される。
- 防油(ぼうゆ):油が侵入しないようにする性能。工業製品や衣類などに使われることが多い。
「防水」と「撥水」の違いに関するみんなのツイート
スノーボードウェア選ぶならこれ知ってて欲しい。
撥水、防水、透湿の違いと役割 pic.twitter.com/YCj15gOvzL
— いぐっちゃん。 (@n_jkf) October 16, 2020
関東も梅雨入り宣言が出そうな天気です。
さて、レインウェアが活躍する季節ですが撥水と防水の違い ご存知ですか?
撥水=水をはじく
でも雨量が多いと水が侵入する事も💧防水=水を通さない
生地の被膜が完全防御💪違いを理解して適切なものをお選び下さい。
— なかじま野毛店⚓️横浜 (@nakanoge) May 30, 2023
【撥水と防水】
違いや特徴を知っておくと、普段の生活で役立ちます⭐️
☑️撥水→水を玉状に弾く効果がある。市販の撥水スプレーでも同様の効果を得られるが効果は徐々に低下
☑️防水→生地が水を通さない素材、または水を通さない加工を施されている。防水効果も低下しない
皆さんはご存知でしたか?
— bianca⁺&Lupilina (@bianca_plus) February 24, 2021