「報酬」と「給与」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します! | コトノハ辞典

「報酬」と「給与」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します!

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「報酬」と「給与」の違い

「報酬」と「給与」は、どちらも働き手に支払われるお金に関わる言葉ですが、その意味や使われ方には明確な違いがあります。この違いを理解することは、働く立場にある人だけでなく、発注側や経営側にとっても重要です。

まず、「給与」は主に会社や団体などに雇用される従業員に対して、労働の対価として支払われるお金を指します。つまり、雇用契約に基づいて、勤務時間や業務内容に応じて定期的に支払われる金銭です。給与には基本給のほか、時間外手当や各種手当、賞与(ボーナス)などが含まれることもあります。

一方、「報酬」は雇用関係に限定されず、業務の成果や提供されたサービスに対して支払われる金銭を指します。例えば、フリーランスや業務委託契約で働く人が受け取るお金、弁護士や医師、講師などの専門職が提供したサービスに対して得る対価も「報酬」と呼ばれます。報酬は、働いた時間ではなく成果や業務内容に対して支払われるという点で、給与とは性質が異なります。

つまり、「給与」は雇用契約を前提とした定期的な労働の対価であり、「報酬」は雇用契約外の成果やサービスに対する対価という違いがあります。この違いを理解することで、自分の働き方や契約形態に応じた適切なお金の流れを意識できるようになります。また、税務上や社会保険上の取り扱いも異なるため、正確な理解は実務上も重要な意味を持っています。

それぞれの意味

「報酬」の意味

「報酬」という言葉は、ある行為や業務、役務の提供に対して支払われる謝礼や対価を意味します。特定の成果や専門的なサービスの提供に対して、一回または都度払いで支払われることが多く、継続的な雇用関係を前提としないのが特徴です。

例えば、弁護士や税理士といった士業が依頼を受けて業務を遂行した場合に得る金銭、講演や執筆の依頼を受けた専門家が受け取る謝礼、フリーランスのクリエイターが納品物に対して得る代金などが典型です。

「給与」の意味

「給与」は、使用者(雇用主)が労働者に対して、労務の提供の見返りとして支払う金銭を指します。ここで重要なのは、雇用契約の存在です。正社員や契約社員、パート・アルバイトといった立場で働く場合、勤務時間や労働内容に応じて、一定の周期で支払われる金銭が給与です。

給与には、基本給のほかに、残業手当、通勤手当、役職手当などが含まれることがあります。

  • 報酬:業務の成果や役務の提供に対する対価。雇用関係に基づかない。
  • 給与:雇用契約に基づき、労務提供の見返りとして支払われる報酬。

「報酬」と「給与」の使い方・使用例

「報酬」の使用例

  • 講演会の講師に対して謝礼として報酬を支払う。
  • フリーランスのデザイナーにロゴ制作の報酬を振り込む。
  • 税理士に確定申告の業務報酬を支払う契約を結ぶ。
  • 成果報酬型の契約で、営業代行に成約1件あたりの報酬を支払う。
  • 弁護士に法律相談の報酬を支払う。

「給与」の使用例

  • 正社員の給与は毎月25日に支給される。
  • アルバイトの給与は時給計算で翌月10日に振り込まれる。
  • 給与明細を確認し、残業代や通勤手当が正しく計算されているか確認する。
  • 給与交渉の場で基本給の引き上げを依頼する。
  • 新卒社員の給与水準は業界平均並みで設定されている。

「報酬」と「給与」に似た言葉

  • 賃金:主に労働基準法で使われる用語で、労働者が提供した労働の対価として使用者が支払う全てのもの(現金だけでなく、現物支給を含む)を指す。
  • 手当:給与の一部として支払われる特別な金銭で、通勤手当、家族手当、役職手当など、特定の事情や条件に応じて上乗せされるもの。
  • 謝礼:感謝の気持ちを込めて支払われるお金で、必ずしも契約に基づくものではなく、講演や協力のお礼などの意味合いで使われることが多い。
  • 歩合:業績や成果に応じて支払われる報酬の一種で、営業職や販売職などで、売上や成約数に応じて支払われる金銭を指す。
  • 賞与:いわゆるボーナスのことで、通常の給与とは別に、業績や貢献度に応じて定期的または不定期に支払われる金銭。
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