「あられ」と「ひょう」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します! | コトノハ辞典

「あられ」と「ひょう」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します!

あられ 自然
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「あられ」と「ひょう」の違い

「あられ」と「ひょう」は、いずれも空から降ってくる氷の粒ですが、その大きさやでき方、気象条件などに明確な違いがあります。

最大の違いは粒の大きさにあり、一般的に直径5ミリ未満の氷の粒を「あられ」、5ミリ以上のものを「ひょう」と呼びます。つまり、気象庁などの定義では、同じ氷の粒でも大きさによって名前が変わるということです。また、その成り立ちにも差があります。

「あられ」は、冬季を中心とした寒い時期にみられ、雪の結晶が冷たい雲の中で凍ってできることが多いのに対し、「ひょう」は積乱雲の中で強い上昇気流により、雨粒が何度も凍ったり溶けたりを繰り返して成長することで生まれます。そのため、「ひょう」は春から夏の暖かい季節に発生することが多く、突風や雷を伴う激しい気象とセットで現れることもあります。

加えて、「ひょう」は農作物や建物、自動車に被害を与えるほど大きくなることもあるのに対し、「あられ」は小さく、地面に当たっても比較的被害が少ないのが特徴です。

このように、「あられ」と「ひょう」は見た目が似ていても、その大きさ、でき方、発生時期、影響範囲において異なる点が多く、気象現象として明確に区別されています。

それぞれの意味

「あられ」の意味

「あられ」は、冷たい雲の中で生成される小さな氷の粒で、一般的には直径が5ミリ未満のものを指します。氷の粒は白く不透明で、軽くて弾力があり、地面に落ちても砕けたり跳ね返ったりすることがあります。発生しやすいのは冬場で、気温が低い時期に降ることが多いです。

また、気象庁では「あられ」を「雪または過冷却水滴が凍ってできた白色不透明の氷粒」と定義しており、雪と雨の中間的な存在とされることもあります。

  • 直径5ミリ未満の氷の粒
  • 白色で不透明、軽い質感
  • 主に寒冷な時期に降る
  • 雪の結晶が凍ってできることもある
  • 気象現象としては「霰(あられ)」と表記されることがある

「ひょう」の意味

「ひょう」は、積乱雲内で発生する直径5ミリ以上の氷塊で、強い上昇気流の影響を受けながら成長します。雨粒が凍り、さらに周囲の水滴が付着して何層にも重なることで大きくなります。表面が滑らかで透明または半透明なことが多く、重く硬いため、地上に落下すると大きな被害をもたらすこともあります。

気象庁では「ひょう」を「積乱雲内で形成された氷の塊で、落下時に直径が5ミリ以上のもの」として定義しています。

  • 直径5ミリ以上の氷の塊
  • 透明または半透明で重く硬い
  • 主に春〜夏の雷を伴う天気で発生
  • 強い上昇気流により繰り返し成長する
  • 農作物や車、建物などに被害を及ぼすことがある

このように、「あられ」と「ひょう」はともに氷の粒であるものの、その構造や発生メカニズム、見た目、影響には大きな違いがあります。

「あられ」と「ひょう」の使い方・使用例

「あられ」の使用例

  • 朝方にあられが降ったので、道路が白くなっていた。
  • 天気予報で雪やあられに注意と呼びかけていた。
  • 傘にあられが当たってパラパラと音がした
  • 冬になると、あられ交じりの雨がよく降る地域だ。
  • 車のフロントガラスにあられが積もっていた

「ひょう」の使用例

  • 昨日の夕方、突然ひょうが降ってきて驚いた。
  • ニュースでひょうによる農作物被害が報じられていた。
  • ゴルフボール大のひょうが窓ガラスを割った。
  • 夏の午後は雷雨やひょうに注意が必要だ。
  • ひょうが屋根を直撃して大きな音が響いた。

「あられ」と「ひょう」に似た言葉

  • みぞれ:雨と雪が同時に降る現象。雪が完全に溶けきらずに雨に混ざっている状態で、冬季に多く見られる。
  • 雪:大気中の水蒸気が氷の結晶となって地上に降ってくるもの。気温が低いときに降る白く軽い結晶状の降水。
  • 雨氷:過冷却状態の雨が地面や物体に当たって凍りつく現象。木の枝や電線などに氷が付着し、災害につながることもある。
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