「代休」と「振休」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します!

カレンダーに書かれた休みの印 ビジネス

「代休」と「振休」の違い

「代休(だいきゅう)」および「振休(ふりきゅう)」は、働き方に関連した用語で、ともに労働者が通常の休日以外の日に休むことを指しますが、それぞれ微妙に異なる概念です。

代休は「代替休暇」の略で、その名の通り、休日に出勤したり、残業した場合にその分を補うための休暇です。たとえば、休日出勤があった場合、その分の休日を他の日に移すことができます。これは労働基準法に基づくもので、休日出勤の際には必ず代休を取得する権利があります。

振休は、あらかじめ決められていた休日を勤務日に変更し、その代わりに別の日を休むことを指します。例えば、平日に行われる会社の行事やイベントに出席するために休日を勤務日に変更し、その分を別の平日に休む場合などです。この場合、会社は事前に労働者に通知し、同意を得る必要があります。

簡単に言えば、代休は「休日出勤」に対する補償、振休は「予定された休日の変更」に対する補償という感じになります。

それぞれの意味

「代休」の意味

「代休」は、「代替休暇」の略語で、特定の状況下で働いた労働者に与えられる休日を指します。具体的には、通常の労働時間または定められた休日を超えて働いた場合、その働いた時間や日に対する補償として与えられる休日を「代休」と言います。

日本の労働基準法では、休日に労働させる場合や所定労働時間を超えて労働させる場合には、当該労働者に対して一定の割増賃金を支払うことが基本的に求められています。しかし、事前の書面による労働協定がある場合、割増賃金の代わりに「代替休暇」(=代休)を与えることが認められています。

代休が取られる具体的なケースの例としては以下があります。

  • 休日出勤代休:休日に出勤した場合、その分の休暇を別の日に取得します。
  • 時間外労働代休:所定の労働時間を超えて働いた場合、超過した時間分の休暇を後日取得します。

ただし、代休の取得には期限が存在します。休日出勤の代休は原則として出勤した日から2週間以内に取得し、時間外労働の代休は労働した月の翌月末日までに取得することが求められています。これを超えてしまった場合、代休ではなく時間外労働の割増賃金が支払われることになります。

「振休」の意味

「振休」は、「振替休日」の略で、通常の休日を勤務日とし、その代わりに別の日を休むことを指します。

これは、通常は休日となるはずの日に特別な業務が入る場合や、企業の都合により休日が勤務日に変更される場合などに適用されます。たとえば、平日を休日にして大きなイベントに参加し、その代わりに週末に勤務する場合などです。

この場合、休日を変更するには事前に労働者に通知し、同意を得る必要があります。また、振替休日は原則として、休日を勤務日に変更した後の14日以内に設定しなければならないとされています。

また、労働基準法では振休は具体的には規定されておらず、労使間の協定や就業規則等で定められることが一般的です。

「代休」と「振休」の使い方・使用例

「代休」の使用例

  • 社員Aは日曜日に出勤したため、月曜日を代休として取得しました。
  • 大きなプロジェクトが終わった後、時間外労働が多かったため、社員全員は数日間の代休を取得することになりました。
  • サービス業界では、祝日に働いた場合、通常の週休の他に代休を取得することが一般的です。
  • 長時間の残業が続いたため、部長は全員に代休を取るよう指示しました。
  • 昨日は祝日だったが、緊急のトラブル対応のため出勤した社員Bは、今日を代休として休むことになりました。
  • 社員Cは夜間勤務後、翌日を代休として取得し、体調管理を行いました。

「振休」の使用例

  • 来週の会議のため、本来の休日である水曜日に出勤し、その代わりに木曜日を振休として取得することになりました。
  • 社員Dは週末のイベントに参加するため、金曜日を振休として取得し、代わりに日曜日に出勤しました。
  • 大型連休の前後では、平日を休んで週末に出勤することで、長期の休暇を確保するために振休が活用されることがあります。
  • 週明けに重要な提案があるため、本来の休日である日曜日に準備を行い、その代わりに振休を取得してリフレッシュしました。

「代休」と「振休」に似た言葉

  • 有給休暇 (ゆうきゅうきゅうか): 労働者が働いた日数に応じて付与される休暇。給与が支払われるため、健康やプライベートな理由で取得することができる。
  • 特別休暇 (とくべつきゅうか): 結婚、出産、葬儀など特定の事情によって与えられる休暇。企業の規則によって内容が異なることがある。
  • 育児休暇 (いくじきゅうか): 子供の育児のために取得することができる休暇。一定の期間、職場から離れることができる。
  • 産休 (さんきゅう) / 産前産後休暇: 出産前後に取得することができる休暇。健康の維持と安全な出産を目的としている。
  • 無給休暇 (むきゅうきゅうか): 給与が支払われない休暇。特別な事情や長期の休養が必要な場合などに取得することがある。

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