「合わせて」と「併せて」の違い。それぞれの意味や使用例を解説します！

「合わせて」と「併せて」の違い
それぞれの意味
「合わせて」と「併せて」の使い方・使用例
「合わせて」と「併せて」に似た言葉
「合わせて」と「併せて」の違いに関するみんなのツイート

「合わせて」と「併せて」の違い

「合わせて」と「併せて」は、どちらも何かを一緒にする、という意味を持っていますが、その使い方とニュアンスには違いがあります。

「合わせて」は、「～と一緒に」という意味で、多くの場合で物事が同時に起こる様子を表します。

時間や行動などを同時に行う、同一の状況下で行う、などの意味合いが強いです。たとえば、「彼はランニングをするとき、合わせて音楽を聴く」という文は、彼がランニングをするときに同時に音楽を聴くという行動を描写しています。

一方「併せて」は、「～と一緒に、さらに」という意味で、主に追加の情報や行動を加える時に使用します。特に、同じ文脈の中で二つ以上の情報を伝えるときに使われます。

「合わせて」よりも「さらに」「おまけに」のニュアンスが強いです。例えば、「彼は大学で英語を専攻している。併せて、フランス語も学んでいる」という文では、英語の専攻という情報に加えて、さらにフランス語も学んでいるという情報を付け加えています。

以上のように、同じ「～と一緒に」という基本的な意味を持ちつつも、具体的な使い方とニュアンスにおいて「合わせて」と「併せて」は異なります。

それぞれの意味

「合わせて」の意味

「合わせて」は、主に以下の三つの意味で使われます。

同時に、一緒に：ある行動や事象が別の行動や事象と同時に、または一緒に行われることを示す。例：「彼はテレビを見ながら、合わせて夕食を食べた」。この場合、「合わせて」は彼がテレビを見ながら同時に食事をしたという意味を示しています。
合計で：数値を合計した結果を示すときに使われる。例：「私は3冊の本を買い、彼も2冊買った。合わせて5冊になる」。この場合、「合わせて」は私と彼の両者が買った本の合計数が5冊であるという意味を示しています。
さらに、おまけに：何かを付け加える、追加する意味でも使われます。この使い方は「併せて」と似ていますが、「合わせて」はここでは、主となる事象と補足的な事象が同じ程度の重要性を持つ、もしくは主となる事象を強調するニュアンスがあります。例：「私はこの問題を解くための基本的なスキルを持っています。合わせて、その問題を解くための具体的な戦略も考えています」。

これらの定義を覚えると、「合わせて」の使い方が理解しやすくなるでしょう。ただし、実際の文脈によっては、これらの意味が微妙に異なるか、または重なる場合もあるので注意が必要です。

「併せて」の意味

「併せて」は、主に次のような二つの意味があります。

一緒に、同時に: ある行動や事象が別の行動や事象と一緒に、または同時に起こることを表す場合に使います。しかし、この意味での使用は比較的少なく、「合わせて」の方が一般的にはよく使われます。例: 「彼はスーツを買い、併せてネクタイも選んだ」。この文では、彼がスーツを買ったと同時にネクタイも選んだという事実を示しています。
さらに、その上: 何かを追加して表現する意味で使われることが多く、二つ以上の事象や行動を表す際によく用いられます。この用法は「さらに」「その上」というニュアンスが強く、「合わせて」とは異なり、後に続く事象が前の事象に付随する、もしくは前の事象を補完する内容を示すことが多いです。例: 「彼は英語を流暢に話す。併せて、スペイン語も堪能だ」。この文では、「併せて」が使われて、彼が英語を話すことができるだけでなく、さらにスペイン語も話すことができるという情報を追加しています。

これらの意味に基づいて、「併せて」の使い方を理解すると、より自然な日本語表現が可能になります。ただし、「併せて」の具体的な意味やニュアンスは文脈によって変わることもありますので、具体的な文の中での使用を見ることも重要です。

「合わせて」と「併せて」の使い方・使用例

「合わせて」の使用例

映画を見るためにポップコーンを買い、合わせてドリンクも注文した。
新しいプロジェクトのためにチームが2人追加され、合わせて全体の人数が10人になった。
彼はギターを弾くスキルを持っており、合わせて作曲もできる。
会議で新製品の計画を提示し、合わせてマーケティング戦略も説明した。
彼女は朝ランニングをするとき、合わせてオーディオブックを聴く。

「併せて」の使用例

彼はコンサートのチケットを買い、併せてバックステージパスも手に入れた。
彼女は英語を教えている。併せて、フリーランスのライターとしても働いている。
このレポートでは、過去の業績を詳述し、併せて次の戦略を提案する。
昼食にピザを注文し、併せてサラダも頼んだ。
彼はエンジニアとして働いています。併せて彼はプログラミングの教師でもあります。

「合わせて」と「併せて」に似た言葉

一緒に: 人や物事が同時に、または同じ場所で存在することや行動することを指します。
同時に: ２つ以上の事柄が時間的に同じときに起こることを表します。
兼ねて: ２つ以上の異なる機能や役割を一つが持っていること、または２つ以上の異なる事柄を同時に行うことを意味します。

「合わせて」と「併せて」の違いに関するみんなのツイート

「併せて」と「合わせて」の違い。
「併せて」は、２つ以上あるものを同時に進めていくこと。「合わせて」は、２つ以上あるものを１つにまとめること。簡単にまとめると、「併せて」は「平行」、「合わせて」は「合体」となるかな。

— 大岩俊之@営業研修講師（元ITエンジニア） (@kadenbook) November 10, 2021